祐延湖畔 東笠山(1687m) 記録

山行日:2009年6月29日(日)

天 気:曇り時々晴れ

参加者:Y.T(L)・Y.H(SL)・A.K・R.K・R.S・C.S・I.T・S.

    K.T・H.N(会計)・S.H・H.M・S.I(記録)     13名

行 程:700薬勝寺池P850祐延湖畔P1380m)⇒900スタ−ト⇒1030沢抜ける⇒1040東笠山山頂着⇒1110山頂散策⇒

1200下山⇒1400祐延湖畔P1500亀谷温泉着⇒1530反省会⇒1545亀谷温泉出発⇒1645薬勝寺P

一口感想

    S.H: 行きたかった所に行けて満足でした。
     A.K: 天気が良く大変良かったです。
     Y.H: ひどい沢あり 藪こぎありで、過ぎれば別天地!

        .T: 欲求不満でしたが 他のグル−プに逢わず独占できて良かった。
     R.S: こんな近くに素晴らしい景色があって!

     H.N: 藪こぎでブウブウ言ってましたが あの藪が素晴らしい
草原を守っているの          が分かりました。
     H.M: 思っていた以上にいい山でした。
     K.T: 2時間ほどで楽園へ行けて良かった。

     I.T: 予想以上にきつい登りでした。

     S.I: 頂上の草原が素晴らしい!

     R.K: 初めての参加で戸惑いましたが 楽しかったです。
     C.S: 楽しかったです。
     S.I: 急な沢で大変でしたが 山頂は素晴らしい花園でした。

★ 今年も貸切の東笠山★

   ものの弾みで提案した祐延湖(東笠山)の散策が、クラブの行事にとりあげられたのは良かったが林道開通の遅延などにより2週間あまりずれこみ,好期をのがしてしまった。 

今年は春の訪れも早く6月末の登山ではこの山の見ごろも過ぎて、もう夏草が茂っているだろう。梅雨時期でもあり雨の心配もある。唯一の登山道となる沢は平生の水量は僅かだが、頂上からほぼ一直線の沢のため大きな雨では滝となってしまうのを今まで幾度か確認している。

参加者も予定していた人数を大幅に上回り、安全や期待感を思うと案内人として気分が重く、個人的な思考では行きたくない。幸い現在のところ(6月24日現在)林道開通は未定で、このまま中止になることを願うばかりだ。だが、その日の午後、皮肉にも有峰の友人より林道小口川線開通との知らせ、もはや当日の雨に期待するのみか。 

そして当日の朝、家族に起こされ窓の外を見るが残念ながら雨の気配はない。すでに食卓には娘と孫娘で作った弁当と水筒が用意してあり、おまけに(リーダーデビューがんばってー)のメッセージ、自覚もないと云うのに・・・開き直って行ってくるわい。昨夜の夜更かしが祟ったのか少し頭がおもい。途中のコンビニで強壮ドリンクを飲み集合場所にへ、すでに参加者お揃いの様子なので挨拶もそこそこに出発する。 

約1時間半、ダムサイドに到着。身支度をするが、皆さんのカラフルな装い、背負い袋に手甲脚絆と素晴らしい出立ちにしばし見惚れる。とにかく先頭を行けばよいと云う事なのでマイペースで上り始めるが、今年は何か様子がちがう。あちこちに土砂崩れの跡、石に巻き込まれた倒木や昨年縛ったトラロープも切断されており、かなりの水量が流れた形跡が伺える。多分昨年夏のゲリラ豪雨の名残か、浮石や崩落寸前の雪渓に注意が必要。だが、さすが三島野のベテラン連中、トラブルもなく結構早いペースで上り切ってしまった。 

頂上草原は主役の姫石楠花も少し色あせ、そろそろゼンテイカがほころぶ初夏を装っている。通いなれた踏み後を辿ると足元のチングルマの毛槍に蝶の姿。それは色あせ羽も破れたギフチョウの哀れな亡骸であった。脇にに寄り添うように絶えているのは、はらの形状から雌と思う。風雨に耐えていたのだろう、しっかり毛槍に絡みつき容易にはなれない。確かに祐延湖畔はギフチョウのメッカではあるが頂上部には産卵の食草はなく今まで出会った事はない。偶然とは思えない何か意識すら感じ悲しい気分になってしまった。 

気を取り直し、昼食タイムまで少し時間があるので、おぼろげな記憶をたよりに例の古道を探してみる。だが草原へりのハイマツ等の小低木はいちだんと密棲を増し、容易にすすむ事はできず30分ぐらいで諦め昼食場所にもどった。

おなじみの宴席でもある三角点わきで日の丸弁当を開く。(注)何も疑わず三角点と思い込んでいた十字刻印の石柱は実は標高点だった。地図を見れば歴然と三角点マークは隣の西笠山にあるのに、思い込みとは恐いものだ。指摘、講釈下さった当クラブの物知り博士T氏に感謝。

食後しばし散策、とくにリクエストもないので下山となった。個人的には、もっとゆっくりしたかったのだが個々の事情を思えばしかたあるまい。途中、盛りを過ぎた山菜を少々頂き、さほど安ずる事もなく無事下山、岐路に着く。 

しかしこの山も少しずつ変化しているようだ。沢の中ほどにも帰化植物が侵入し、あんなに豊かだった野草、山菜も乱獲で痩せ、草原の小道も以前より広くなり踏み後も甚だしい。荒れ果てるのも時間の問題かもしれない。

今年の東笠はタイミングのずれ、計画性の不備もあり不満の残る山行になってしまったが、他の登山者にも逢わず貸切登山だったのがせめてもの救い?であった。

(追記)今回の山行ではリーダーとしての責務も果たせず失礼しました。単に案内人と理解幸い頂ければ幸いです。又、サブリーダーを務めて下さったY.Hさんには終始お世話になり感謝します。 09  JUN Y.T 記